課題
課題の目的は、課題を収集・評価し、プロジェクトのベースラインに対する変更をコントロールする。
基本定義
課題は無視するものではなく、コントロールされた方法で対処すべきものです。
- 課題(Issue): プロジェクトに関連し、マネジメント上の検討を必要とするイベント。
- 変更(Change): プロジェクトのベースラインを構成する承認済み成果物に対する修正。
- プロジェクトのベースライン: 変更コントロールの対象となる、現時点で承認済みの最新バージョン(マネジメント成果物・プロジェクト成果物)。
- 変更予算(Change Budget): 承認された変更を実施するために確保された予算。
- 変更許可委員(Change Authority): 変更の承認権限を委任された個人またはグループ。
課題の分類
評価を容易にするため、課題を以下のいずれかに分類する。
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 問題 | すぐに負のインパクトを受ける課題 |
| 懸念事項 | 適時性と影響を評価すべき事象 |
| 外部イベント | プロジェクトの外部環境(法改正など)による影響 |
| ビジネス機会 | 予期せぬプラスの結果をもたらす可能性 |
| 変更要求(RFC) | ベースラインに対する変更の提案。 |
| 仕様外項目(Off-spec) | 品質仕様を満たさない成果物(サプライヤーの不備など)。 |
ガイダンス
課題は以下のステップで繰り返し管理される。
- 把握(Capture): 公式・非公式チャネルから課題を収集し、課題登録簿に記録。
- 評価(Assess): 種類・影響範囲・緊急度を分析する。
- ターゲット(時間・コスト)、ビジネスケース、他の成果物への影響を統合的に評価。
- 解決の勧告(Recommend): 複数の解決策(オプション)を提示し、推奨案を特定する。
- 決定(Decide): 権限を持つ者が、変更の承認・却下・延期・例外計画の要求などを決定。
- 実施(Implement): 決定に基づきベースラインを更新し、是正処置や変更作業を実行。
支援技法
- 根本原因分析: 問題を分解し、二次的な原因と主要な原因を区別する。
- パレート分析(80/20ルール): 多数の原因の中から、影響の8 割を占める重要な2 割を特定する。
- 原因と結果の分析(フィッシュボーン): フィッシュボーン図。原因と結果の因果関係を視覚化する。
- 5つのWHY: なぜを繰り返すことで深層の理由を探る。
- 障害モード分析: 成果物やプロセスで発生しうる失敗を事前に洗い出し、結果を予測する。
コンテキスト
- 商業的状況: 契約上の変更手順(RFC)とプロジェクトの手順を整合させる必要がある。
- デリバリー手法:
- ウォーターフォール: プロジェクトが進むにつれ、変更の数と規模を減少させていく。
- アジャイル: 頻繁なレビューと短いサイクルにより、課題解決とベースライン(バックログ)の進化を同時並行で行う。
- 持続可能性: 規制変更やサプライヤー能力など、外部からの課題を継続的にモニタリングする。
役割と責任
| 役割 | 主な課題管理責任 |
|---|---|
| ビジネス・レイヤー | 課題・変更管理の組織標準の提供、プロジェクト予算の承認 |
| エグゼクティブ | 変更予算・委任権限の判断、エスカレーションされた課題の意思決定 |
| PM | 課題マネジメント・アプローチの策定、課題登録簿の管理、是正処置の実施 |
| シニア・ユーザー | ベネフィット保護の観点からの意思決定、アプローチへの合意 |
| シニア・サプライヤー | ソリューションの完全性保護の観点からの意思決定、アプローチへの合意 |
| チーム・マネージャー | ワークパッケージ内での手順実施、是正処置の実行 |
| プロジェクト保証 | 手順の準拠確認、課題報告書・例外報告書の確認支援 |
| プロジェクト支援 | 課題登録簿・ベースラインの維持、課題報告書の作成支援 |
主要なマネジメント成果物
- 課題マネジメント・アプローチ:
- 課題の報告・解決手順、変更コントロールの方法、委任権限、変更予算、標準格付けを定義。
- 課題登録簿(Issue Register):
- すべての課題の履歴(種類、格付け、オーナー、決定内容、ステータスを記録)。
- 課題報告書(Issue Report):
- 重大な課題の詳細分析レポート(影響分析、解決オプション、推奨案、決定内容を含む)。
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